無銘屋blog

ぼつぼつ書いてます。

韓国映画『超能力者』を邦画化『MONSTERZ』を観る前に呟いてた考察でおさらいしてみる。

『超能力者』を観にいったときの感想ツイートを振り返る、単なる自分用メモです。
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映画「超能力者」でドンウォン君の目力がコ・ス君に通用しなかった理由をずっと考えていたのだけど、私の中では畏れを知らない、というのが最有力候補かな。コ・ス君はなぜかドンウォン君に対してはあの能力を前にしても恐怖や畏怖を感じていない。

コ・ス君……あっ今更だけど役名覚えてないんで役者名で通しちゃうよ。 えーと……で、コ・ス君の無邪気について……そうそう、純真というよりは無邪気ってほうがしっくりくるんだよね。個人的には。猛獣を相手にするときは何より、畏れを抱いてはいけないっていうけど、「邪気」にはそれも含まれる。

そもそも純真さや純粋さを条件にすると、線引きが難しい。コ・ス君は「ユートピア」の求人広告を疑う程度には分別のあるふっつーの男だし、彼程度の子どもっぽさを残した男は普通にいる。弟分のボバやアルも純真さでいったら同程度だと思えるし、だからこそ彼らは気があったのだと思えるし。


弟分のボバ・アルと(てかこっちは役名ですわ、ごめんちゃい)コ・ス君の違いを考えてみたら、「畏れ知らず」ということかなあと。

1回しか観ていないので、完全に個人の感触だが、ボバとアルにはそれぞれ恐れや保身を伺わせるシーンがそれぞれある。ボバの場合は、ドンウォン君の急襲を受けたあと三人で防犯カメラの映像をチェックするシーン。すっかり操られている自分達に対し、正気でドンウォン君に対峙するアニキの姿にビビる。

アルの場合は……彼は見た目通り、インテリで慎重な男なので、(と、私には見えます)そこここにそんなシーンがあるけども、ドンウォン君を派出所に突き出した後、とばっちりで自分まで指名手配犯にされたとき、今後どうするか相談するシーンで逃げようと提案する。

特別二人が臆病ということではないし、特に二人はアニキと違って普通の人間なんだから、勝ち目はないっていうのに心からアニキを慕ってアニキが闘うなら俺達も闘う! なんて健気な決意でついていってしまうあたり、年の割りに二人とも純真すぎる(笑)。


ところが、コ・ス君はなんていうかちょっとおかしい(笑)恐怖や保身というのは要するに防衛本能だから、身の危険を感じたら人は自然と身構えるものだし、命の危険を嗅ぎつけたなら、人は普通は身を守ることが最優先になる。身を挺するにしても家族や仲間を守ることが第一になる。

コ・ス君がドンウォン君と対峙した時というのは所謂未知との遭遇なのだけれど、どういうわけだか、ちっとも彼からは恐怖が感じられない。何をされるのか、具体的にはわからないが、睨まれただけで身動きがとれなくなる、あるいは意識が飛びそうになっていることに、恐怖を表さなかった。

それが彼が霊魂を見たり、声をきいたりすることができる(ほぼ確定予想)潜在的な能力のせいなのかどうかはわからないが、だってドンウォン君は目力の通じないコ・ス君に対して恐怖を覚えたというのに!(すぐ憎悪になるけどね)なぜか奴は感じないんだ! なんなのコ・ス君!

しかも、ですよ。社長を殺してしまった彼に対して、初めのうちは「説得する」って言ってたんだよ、彼は。確か言ってたよ! 確か! 防犯カメラの映像見ながらんーなこと言ってたと……思うんだけどな~~~。


そうそう、初めて二人が対峙した時に、なぜドンウォン君はさっさと逃げずに人を殺してしまったんだろうと、お友達と喋ってたんだけど、なんかわかる気がします。

あの時ドンウォン君も未知との遭遇をしていて、生まれて初めての恐怖を感じた、ということだと思う。で、彼はその恐怖からコ・ス君に噛み付いたんだと思うのね。オレは別に怖がってなんかいないんだ! 的な。彼、生き方が牙はあるけど小動物的思考。ああ……あれか。ナウシカのキツネリスか?(笑)


で、コ・ス君に戻るけど、彼は初めから盗人を捕まえる前提で待っていたわけなんだけど、でも序盤ではあの能力を見ても尚、普通の犯罪者と同じように考えている。説得しようとかね。あの未知の能力を知った時点で普通の犯罪者と一緒にできないのが人間の心理なんだと思うんだけど。

もしも、最初の事件でドンウォン君が捕まって彼が裁かれるとしたら、世間はその危険な能力によって犯されたであろう罪にまで言及して裁くんじゃないかと思うんだけど、コ・ス君はそれには全力で反対しそうな気がする。あくまで普通の窃盗犯としての扱いを要求しそう。

で、そういう畏れ知らずなところが彼の潜在的能力に起因しているとは思えない。それは彼が自覚していないことだから。……あ。でも、彼自身に自覚はないけど彼の本能がドンウォン君の能力に抵抗し得ることを知っていて、本能的にそういう行動をとらせていると言えなくもないのか……。

ところで、ドンウォン君は世間や親から殺されたも同然でずーっと孤独に生きてきた。自分の能力以外に彼が信じるものはない。そして、彼の能力が通じる限り、世界は彼の味方であり、同時に敵であると言える。

ルルーシュだな~とは思うと同時に、でも彼は自分で選んでこの能力を授かったわけではないからね……。決定的に違うのはそこだよね。

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しかもこれ途中で力尽きてるなあ……。